Sing Smile Essence

火傷といえば
思い出す事があります。

わたしがまだ
小学校一年生の頃。


2つ年上の姉が
ハンカチにアイロンがけをしているのを見て
自分もやってみたくなりました。



危ないからダメ！
と言う姉の言葉も聞かずわがままを通して
姉から
アイロンを取り
小さな手で
アイロンを不器用に動かしました。


その結果
足に火傷しました。


何故に足？


誰もが思うでしょう。


実はその時
部屋のテレビでは
アニメをしていて、私はアイロンをあてながら
時々
テレビをちらちら見ていたのです。


そして
アニメは
子供の目をくぎづけに
していきました。


私はいつしか
アニメに夢中になり
持っていたアイロンを
畳みに正座していた自分の腿に…。



置いてしまったのだな。

テレビの音が
掻き消されるほどの
絶叫。
家の中は
上へ下への大騒ぎ。


台所から駆け付けて
応急手当をしながら
母親は
2つ年上の姉を
叱責していました。



「何で妹にアイロンなんかさせるの！」


わんわん泣きながら
（お姉ちゃんがおこられてる〜。お姉ちゃんは悪くないのに〜。）



うっすらと
今でも残っている
火傷のあと。


これを見るたび
あの頃の
家の間取りやら
母親と歩いて通った病院への行き帰り道を
思い出します。